トヨクモ(株)(上場予定日:2020/09/24)

総評

「安否確認サービス」と「kintone連携サービス」の2事業で構成されていて、2019年12月期のkintone売上割合が59%なので、概ね半々となっています。

「安否確認サービス」の需要の程度が私には良く分からないのですが、2019年12月期の全社売上高が7億6千万円なので、当該サービスの売上が約3億円、有償契約数が2018年12月期1061件→2019年12月期1491件なので、2019年12月期の平均契約数を1276件とすると、年間で平均24万円、月額2万円になりますが、中々ちょうど良い価格設定だなーと思いました。また、こういったサービスって法人で一旦導入すると、中々止めようと言い出しづらいので(言い出しっぺになって、後で問題起きら嫌なので言えない😭)売上は右肩上がりになるのかなと予想します。

他方、「kintone連携サービス」については、kintoneにおんぶにだっこなので、どうなるのかはkintone次第ですね。

 

財務数値の面ですが、直前期について前期比で売上は増加しているものの、営業利益が約40千万円減少しています。これは主に広告宣伝費が2億円増加していることが要因となっているためであり、積極的なものですのでネガティブに捉える必要はないと考えます。

また、利益も出ている上に、無借金経営なので安全面でも何ら問題なさそうです。流動比率が低下傾向にありますが、これは新規契約の際、料金を前受する関係で負債が増加することが主な要因です。

それよりも私が気になったのは、ストックオプションの権利行使価格が分割前の金額で7000円 。ということは1000分割しているので、70円(笑)殆ど無料みたいなもんで、従業員からしたら最高ですね。

権利行使価格の算定方法はDCF法とされていますが、どうやってこんな金額にもっていったのか、教えて貰いたいものです。当該オプションは2019年4月発行ですが、2018年12月期の1株当たり純資産は68.17円なので、殆ど一純資産になっているという。。。いやーしかし攻めたなー(笑)

 

価格情報

評価 仮条件 公募・売出価格  初値予想  推定時価総額 初値

上場後1ヶ月後

株価予想

 S 1,800~2,000円

2,000円

 8,000円 100億円 9,020 9,000 円

 ※評価について

 S:短期及び中長期いずれも株価に期待できると予想する銘柄

 A1:短期的には株価に期待できると予想する銘柄

 A2:短期的には株価にそこまで期待できないものの、中長期的に期待できると予想する銘柄

 B:短期及び中期的にも、株価にそこまで期待できないと予想する銘柄

    Ⅽ:短期及び中期的に、株価に期待できないと予想する銘柄

 

証券情報

 市場   主幹事   公募、売出数(OA含む)   吸収額   OR 
 マザーズ

いちよし

 550,000株  11億円  11%

※価格未定の場合、吸収額は仮条件の上限で計算しています。

 

 財務情報 ※直前期情報

 EPS   BPS   ROE   自己資本比率 
16.45円 79.94円 21.7% 54.3%

※ EPS:1株当たり利益、BPS:1株当たり純資産、ROE:自己資本利益率

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