(株)雪国まいたけ(上場予定日:2020/09/17)
総評
複数の組織再編に加え、決算期変更したり、会計基準が変わったり。。一般投資家からして理解困難な決算書になっているなぁという印象ですね。
私も会計士ですけど、こんな資料の監査は極力さけたいですね。監査チームの皆様に感謝です。
さて、決算書の内容ですが、2020年3月期において、総資産351億円に対して、のれんが53憶円計上されています。IFRS適用企業なので非償却となっていますが、仮に日本基準適用企業であった場合、15億円(2018年1月~3月ののれん償却費377百万円*4)程度の償却費が販管費に計上されることを考えると、利益インパクトは中々大きいなと感じます。とはいえ、n-1期、n期、共に43億円の当期純利益となっており、当期純利益率も9%前後で推移しています。高収益企業とはいえないものの、取扱い商品自体、競合他社も限られ、安定企業として考えれば悪い会社ではないですね。
2021年3月期予想EPSは127.96円であり、同業他社であるホクト(株)の9月4日時点でのPERが24.62倍であることを考えると、3150円程度となることも考えられます。しかしながら、吸収額が約470億円、ORが51%と高い比率にあり希少性が低いので、初値は売り圧力が強く、売出価格を下回るのではないかと予想します。IPO後、数年かけて徐々に上がっていくのではないかと予想しています。
個人的には、雪国まいたけさんの商品が大好きですので、株価もグングン伸びて貰いたいです🍄
価格情報
評価 | 仮条件 | 売出価格 | 初値予想 | 推定時価総額 | 初値 |
上場後1ヶ月後 株価予想 |
---|---|---|---|---|---|---|
B | 2200~2400円 | 2,200 | 2,000円 | 876億円 | 2,100円 | 2,500円 |
※評価について
S:短期及び中長期いずれも株価に期待できると予想する銘柄
A1:短期的には株価に期待できると予想する銘柄
A2:短期的には株価にそこまで期待できないものの、中長期的に期待できると予想する銘柄
B:短期及び中期的にも、株価にそこまで期待できないと予想する銘柄
Ⅽ:短期及び中期的に、株価に期待できないと予想する銘柄
証券情報
市場 | 主幹事 | 公募、売出数(OA含む) | 吸収額 | OR |
---|---|---|---|---|
第一部 | 大和 | 17,672,700株 | 447億円 | 51% |
※価格未定の場合、吸収額は仮条件の上限で計算しています。
財務情報 ※申請期情報
EPS | BPS | ROE | 自己資本比率 |
---|---|---|---|
108.98円 | 122.96円 | 89% | 13.9% |
※ EPS:1株当たり利益、BPS:1株当たり純資産、ROE:自己資本利益率