(株)I-ne

総評

まず、社名が何と読むのかが分からなかったです(笑)アイエヌイーと読むそうです。

事業内容はシャンプー、リンス等の販売事業、美容家電の販売事業となっていて、全体売上に対する前者の比率が55%、後者の比率が26%といった状況(2019年12月期)です。

売上、利益について右肩あがりではあるものの、増加率が鈍化傾向にあるようにも見えます。会社の説明では、季節的な要因(10月~12月の売上が多くなる傾向にある。)と説明されていますが、どうなんでしょうかね。2019年1Q→2019年2Qの売上増加率は130%でしたが、2020年1Q→2020年2Qでは108%に留まっているんですよね。 

  2019 1Q 2019 2Q 2019 3Q 2019 4Q 2020 1Q 2020 2Q
売上高 39億円 51億円 55億円 64億円 50億円 54億円
対前Q - 130% - - - 108%

 

個人的には季節的要因はあるのかもしれないけど、ボタニカル製品がレッドオーシャンになりつつある可能性があるのではないかと睨んでいます。

 因みに、会社の2020年度予測に対する2020年度2Q累計の達成度は以下のとおりですが、達成出来るんですよね大丈夫ですよね?信じましょう、アーメン🥺

 

  2020 2Q累計 2020年度予想 達成率
売上高 10,527百万円 23,151百万円 45%
営業利益 414百万円 1,433百万円 29%
純利益 251百万円 900百万円 28%

 

また、財務面ですが、2019年12月期、流動負債59億円に対して現預金、売掛金合計が52億円と一抹の不安があるものの、2020年6月期では、流動負債48億円に対して、現預金、売掛金49億円と、0.8抹ぐらいの不安となっています。大丈夫ですよね、お金ないとかならないですよね?承認下りましたもんね、お金入りますし、借入も多分できますよね?

余談ですが、2020年3月に主幹事証券の日興証券と同じSMBCグループの投資組合に750百万でB種株式発行して、2020年7月に757百万円で消却決議しているけど、これ何の目的の増資だよって感じですよね。4ヵ月で7百万の売却益って。2020年3月時点なら、グループ会社なんだから、上場承認下りそうなの分かってたんじゃねーのかと。もしかしたら、キャッシュに不安があってその解消目的なのかもしれませんが、儲かってるんだから借入だって出来たでしょうに。😠変に勘繰られるような行為については規制した方が良いと思うんですよね。

 

価格情報

評価 仮条件 売出価格  初値予想  推定時価総額 初値

上場後1ヶ月後

株価予想

 B 2,580~2,890円

2890

 3,000円 35億円 3,250円  2,500円

 ※評価について

 S:短期及び中長期いずれも株価に期待できると予想する銘柄

 A1:短期的には株価に期待できると予想する銘柄

 A2:短期的には株価にそこまで期待できないものの、中長期的に期待できると予想する銘柄

 B:短期及び中期的にも、株価にそこまで期待できないと予想する銘柄

    Ⅽ:短期及び中期的に、株価に期待できないと予想する銘柄

 

証券情報

 市場   主幹事   公募、売出数(OA含む)   吸収額   OR 
 M 日興 2,463,300株 71億円 29.6%

※価格未定の場合、吸収額は仮条件の上限で計算しています。

 

 財務情報 ※2019年12月期情報

 EPS   BPS   ROE   自己資本比率 
58.27円 97.65円 27% 18.2%

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トヨクモ(株)(上場予定日:2020/09/24)

総評

「安否確認サービス」と「kintone連携サービス」の2事業で構成されていて、2019年12月期のkintone売上割合が59%なので、概ね半々となっています。

「安否確認サービス」の需要の程度が私には良く分からないのですが、2019年12月期の全社売上高が7億6千万円なので、当該サービスの売上が約3億円、有償契約数が2018年12月期1061件→2019年12月期1491件なので、2019年12月期の平均契約数を1276件とすると、年間で平均24万円、月額2万円になりますが、中々ちょうど良い価格設定だなーと思いました。また、こういったサービスって法人で一旦導入すると、中々止めようと言い出しづらいので(言い出しっぺになって、後で問題起きら嫌なので言えない😭)売上は右肩上がりになるのかなと予想します。

他方、「kintone連携サービス」については、kintoneにおんぶにだっこなので、どうなるのかはkintone次第ですね。

 

財務数値の面ですが、直前期について前期比で売上は増加しているものの、営業利益が約40千万円減少しています。これは主に広告宣伝費が2億円増加していることが要因となっているためであり、積極的なものですのでネガティブに捉える必要はないと考えます。

また、利益も出ている上に、無借金経営なので安全面でも何ら問題なさそうです。流動比率が低下傾向にありますが、これは新規契約の際、料金を前受する関係で負債が増加することが主な要因です。

それよりも私が気になったのは、ストックオプションの権利行使価格が分割前の金額で7000円 。ということは1000分割しているので、70円(笑)殆ど無料みたいなもんで、従業員からしたら最高ですね。

権利行使価格の算定方法はDCF法とされていますが、どうやってこんな金額にもっていったのか、教えて貰いたいものです。当該オプションは2019年4月発行ですが、2018年12月期の1株当たり純資産は68.17円なので、殆ど一純資産になっているという。。。いやーしかし攻めたなー(笑)

 

価格情報

評価 仮条件 公募・売出価格  初値予想  推定時価総額 初値

上場後1ヶ月後

株価予想

 S 1,800~2,000円

2,000円

 8,000円 100億円 9,020 9,000 円

 ※評価について

 S:短期及び中長期いずれも株価に期待できると予想する銘柄

 A1:短期的には株価に期待できると予想する銘柄

 A2:短期的には株価にそこまで期待できないものの、中長期的に期待できると予想する銘柄

 B:短期及び中期的にも、株価にそこまで期待できないと予想する銘柄

    Ⅽ:短期及び中期的に、株価に期待できないと予想する銘柄

 

証券情報

 市場   主幹事   公募、売出数(OA含む)   吸収額   OR 
 マザーズ

いちよし

 550,000株  11億円  11%

※価格未定の場合、吸収額は仮条件の上限で計算しています。

 

 財務情報 ※直前期情報

 EPS   BPS   ROE   自己資本比率 
16.45円 79.94円 21.7% 54.3%

※ EPS:1株当たり利益、BPS:1株当たり純資産、ROE:自己資本利益率

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(株)まぐまぐ(上場予定日:2020/09/24)

総評

近日中に記載します。 

 

価格情報

評価 仮条件 売出価格  初値予想  推定時価総額 初値

上場後1ヶ月後

株価予想

 A1 730~810円

未定

 1,500円 22億円 1,300 円

 ※評価について

 S:短期及び中長期いずれも株価に期待できると予想する銘柄

 A1:短期的には株価に期待できると予想する銘柄

 A2:短期的には株価にそこまで期待できないものの、中長期的に期待できると予想する銘柄

 B:短期及び中期的にも、株価にそこまで期待できないと予想する銘柄

    Ⅽ:短期及び中期的に、株価に期待できないと予想する銘柄

 

証券情報

 市場   主幹事   公募、売出数(OA含む)   吸収額   OR 
 JQS

SBI

 680,000株  5億円  25%

※価格未定の場合、吸収額は仮条件の上限で計算しています。

 

 財務情報 ※申請期情報

 EPS   BPS   ROE   自己資本比率 
66.39円 349.88円 20.97% 78.91%

※ EPS:1株当たり利益、BPS:1株当たり純資産、ROE自己資本利益率

 

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(株)グラフィコ(上場予定日:2020/09/24)

総評

 オキシクリーン!懐かしい。恐らく10年以上前になりますが、通販番組を見て購入した記憶があるんですよね。まさか取扱い会社がIPOするなんて、どうでも良いけど感慨深い。

 さて、財政状態は、流動比率が約400%、自己資本比率76%であり、無借金経営ですので、とてつもなく優良企業といえます。

 他方、経営成績については(期越え上場ですので、N期とN+1期で比較)、売上33億円→34億円、当期利益1.4億円→1.4億円と少し停滞気味ですね。特に気になるのが、N+1期の3Q累計利益が1.7億円であるに対して、N+1期の通期利益が1.4億円なので、4Q会計期間では赤字になっているんですよね。販管費が3Q累計約10億円、年度約15億円なので販管費が原因のようですが、何でしょうかね?広告費自体は1億弱しか前期比で増加していないので他の要因な気もしますが。販管費注記で判明しないのが気持ち悪いです。

 また、オキシクリーンの売上が全体の60%近くを占めているのが、結構なリスクなのではないかと思いました。当該商品の独占販売権の契約も3年更新ですし、より良い洗剤が出ればシェアも低下するでしょうし。

 とはいえ、短期的に大きな影響を及ぼすものでもないでしょうし、会社にかなり体力がありますから、大丈夫であると信じてます。

 株価としては、IPOとしては安定的に利益が計上され、かつ、収益性も悪くないことに加えて、吸収額が約13億円と少額ですので、初値は高騰すると想定しています。

 

価格情報

評価 仮条件 売出価格  初値予想  推定時価総額 初値

上場後1ヶ月後

株価予想

 A1 3850~4,090円

未定

 7,000円 35億円  8,000円

 ※評価について

 S:短期及び中長期いずれも株価に期待できると予想する銘柄

 A1:短期的には株価に期待できると予想する銘柄

 A2:短期的には株価にそこまで期待できないものの、中長期的に期待できると予想する銘柄

 B:短期及び中期的にも、株価にそこまで期待できないと予想する銘柄

    Ⅽ:短期及び中期的に、株価に期待できないと予想する銘柄

 

証券情報

 市場   主幹事   公募、売出数(OA含む)   吸収額   OR 
 JQS

SBI

 322,000株  13億円  36%

※価格未定の場合、吸収額は仮条件の上限で計算しています。

 

 財務情報 ※2020年6月期情報

 EPS   BPS   ROE   自己資本比率 
185.9円 1,612.46円 12.2% 76.7%

※ EPS:1株当たり利益、BPS:1株当たり純資産、ROE自己資本利益率

 

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(株)雪国まいたけ(上場予定日:2020/09/17)

総評

 複数の組織再編に加え、決算期変更したり、会計基準が変わったり。。一般投資家からして理解困難な決算書になっているなぁという印象ですね。

 私も会計士ですけど、こんな資料の監査は極力さけたいですね。監査チームの皆様に感謝です。

 さて、決算書の内容ですが、2020年3月期において、総資産351億円に対して、のれんが53憶円計上されています。IFRS適用企業なので非償却となっていますが、仮に日本基準適用企業であった場合、15億円(2018年1月~3月ののれん償却費377百万円*4)程度の償却費が販管費に計上されることを考えると、利益インパクトは中々大きいなと感じます。とはいえ、n-1期、n期、共に43億円の当期純利益となっており、当期純利益率も9%前後で推移しています。高収益企業とはいえないものの、取扱い商品自体、競合他社も限られ、安定企業として考えれば悪い会社ではないですね。

 2021年3月期予想EPSは127.96円であり、同業他社であるホクト(株)の9月4日時点でのPERが24.62倍であることを考えると、3150円程度となることも考えられます。しかしながら、吸収額が約470億円、ORが51%と高い比率にあり希少性が低いので、初値は売り圧力が強く、売出価格を下回るのではないかと予想します。IPO後、数年かけて徐々に上がっていくのではないかと予想しています。

 個人的には、雪国まいたけさんの商品が大好きですので、株価もグングン伸びて貰いたいです🍄

 

価格情報

評価 仮条件 売出価格  初値予想  推定時価総額 初値

上場後1ヶ月後

株価予想

 B 2200~2400円 2,200 2,000円 876億円 2,100円 2,500円

 ※評価について

 S:短期及び中長期いずれも株価に期待できると予想する銘柄

 A1:短期的には株価に期待できると予想する銘柄

 A2:短期的には株価にそこまで期待できないものの、中長期的に期待できると予想する銘柄

 B:短期及び中期的にも、株価にそこまで期待できないと予想する銘柄

    Ⅽ:短期及び中期的に、株価に期待できないと予想する銘柄

 

証券情報

 市場   主幹事   公募、売出数(OA含む)   吸収額   OR 
 第一部  大和  17,672,700株  447億円  51%

※価格未定の場合、吸収額は仮条件の上限で計算しています。

 

 財務情報 ※申請期情報

 EPS   BPS   ROE   自己資本比率 
108.98円 122.96円 89% 13.9%

※ EPS:1株当たり利益、BPS:1株当たり純資産、ROE:自己資本利益率

 

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