(株)グラフィコ(上場予定日:2020/09/24)
総評
オキシクリーン!懐かしい。恐らく10年以上前になりますが、通販番組を見て購入した記憶があるんですよね。まさか取扱い会社がIPOするなんて、どうでも良いけど感慨深い。
さて、財政状態は、流動比率が約400%、自己資本比率76%であり、無借金経営ですので、とてつもなく優良企業といえます。
他方、経営成績については(期越え上場ですので、N期とN+1期で比較)、売上33億円→34億円、当期利益1.4億円→1.4億円と少し停滞気味ですね。特に気になるのが、N+1期の3Q累計利益が1.7億円であるに対して、N+1期の通期利益が1.4億円なので、4Q会計期間では赤字になっているんですよね。販管費が3Q累計約10億円、年度約15億円なので販管費が原因のようですが、何でしょうかね?広告費自体は1億弱しか前期比で増加していないので他の要因な気もしますが。販管費注記で判明しないのが気持ち悪いです。
また、オキシクリーンの売上が全体の60%近くを占めているのが、結構なリスクなのではないかと思いました。当該商品の独占販売権の契約も3年更新ですし、より良い洗剤が出ればシェアも低下するでしょうし。
とはいえ、短期的に大きな影響を及ぼすものでもないでしょうし、会社にかなり体力がありますから、大丈夫であると信じてます。
株価としては、IPOとしては安定的に利益が計上され、かつ、収益性も悪くないことに加えて、吸収額が約13億円と少額ですので、初値は高騰すると想定しています。
価格情報
評価 | 仮条件 | 売出価格 | 初値予想 | 推定時価総額 | 初値 |
上場後1ヶ月後 株価予想 |
---|---|---|---|---|---|---|
A1 | 3850~4,090円 |
未定 |
7,000円 | 35億円 | 未 | 8,000円 |
※評価について
S:短期及び中長期いずれも株価に期待できると予想する銘柄
A1:短期的には株価に期待できると予想する銘柄
A2:短期的には株価にそこまで期待できないものの、中長期的に期待できると予想する銘柄
B:短期及び中期的にも、株価にそこまで期待できないと予想する銘柄
Ⅽ:短期及び中期的に、株価に期待できないと予想する銘柄
証券情報
市場 | 主幹事 | 公募、売出数(OA含む) | 吸収額 | OR |
---|---|---|---|---|
JQS |
SBI |
322,000株 | 13億円 | 36% |
※価格未定の場合、吸収額は仮条件の上限で計算しています。
財務情報 ※2020年6月期情報
EPS | BPS | ROE | 自己資本比率 |
---|---|---|---|
185.9円 | 1,612.46円 | 12.2% | 76.7% |
※ EPS:1株当たり利益、BPS:1株当たり純資産、ROE:自己資本利益率